八千枚護摩成満
- sakufudou
- 5月1日
- 読了時間: 2分
去る4月24日、焼八千枚護摩修行が無魔成満いたしました。16日に開白した一週間の五穀断ち菜食による前行中で体重は6キロほど痩せましたが、体力気力も万全で臨めました。もっとも前行といっても、一座3時間以上、不動真言五千遍および護摩供の行を一日三座勤めますので、10時間以上坐りっぱなしの日々で少々疲れはありました。お尻の肉が痩せてくると坐っていて骨が当たって痛くなってきます。二十座を終えると真言念誦十万遍を満じますので、前行は終わりとなります。二十一座目の結願座において護摩木八千本を一気に焼き尽くすのが「焼八千枚護摩」というわけです。
千本づつ八遍に分けて焼いていきますが、加持物という白胡麻も毎回千回づつ投入します。この間に信者様から上がった添え護摩木を焚いていきますので、火が絶えることはありません。正味6時間半くらい火あぶりで、前後の修法・法会を入れると7時間以上坐りっぱなしです。この間、トイレに行くことは原則出来ませんので前日から断食、当日は断水で臨みます。
行者本人も苦行ですが、お手伝いをする僧侶(承仕といいます)も大変です。勿論交代しながらですが、常に護摩壇の火の管理しつつ行者の様子に注意を払い、自分でも不動真言を唱え続けます。今回は住職が初めて八千枚護摩の大法を修するというので、教え子達を中心に法友が手弁当で駆けつけてくれました。また、鹿島市の誕生院様、大村市の仙乗院様には護摩木の御寄進を頂いた上に当日の随喜参座まで賜りました。また、有縁の信徒様方のお見届けも頂き、まさに法幸極まる修行となりました。
この修行を発願したのは、霊感にすぐれ多くの信者さんを救い導いた開山覚盛上人のお徳に少しでも近づきたい思いからでした。私には覚盛和尚のような生来の霊感や霊能はありません。しかし、若いときからの修行や信仰体験から、神仏の霊験に対する実感と信念は揺るがないものとしてもっております。その思いを形として表し、覚盛寺護持の覚悟を示すことが住職としての自分のけじめだと思ったわけです。行者自らが不動明王の誓願の体現者でなければ信徒各位の願いは受け止めきれないと思っています。仏の慈悲は「甘やかし」ではありません。真剣に祈り精進するときにこそ、救いの手を差し伸べて下さる。それを信じてこれからも精進いたします。
毎年4月の恒例修行としてゆくつもりですので、応援ならびに特別祈願のご支援をお願い申し上げます。
Comments